TIL(今日知ったんだが)、1200万人を擁したインカ帝国の皇帝アタワルパは、スペイン人との初対面でいきなり捕まって「部屋いっぱいの黄金」を身代金に要求されたんよ。で、ちゃんと黄金で部屋を満たしてキリスト教にも改宗したのに、結局処刑されたっていう救いのない話。征服者ピサロの容赦なさと、コメ欄に湧いてくる歴史ガチ勢の補足知識がガチで濃いから紹介するわ。
インカ帝国とアステカ帝国があっという間に崩壊した大きな理由のひとつは、政治指導部が瓦解したことだ。アステカのモンテスマは死後に後継者が立てられたものの、その次の指導者は前任者ほどの支持を得られず、属国の多くがこの機に乗じて反乱を起こした。
インカのほうはもっと悲惨で、アタワルパはちょうど兄弟との内戦をくぐり抜けたばかりだった。ピサロが現れた時点ではアタワルパはほぼ勝っていたんだけど、ピサロは「どっちの兄弟のほうが操り人形にしやすいか」を見極めようとして兄弟を争わせようとした。結局そんなの関係なく、アタワルパは兄弟を殺し、ピサロはアタワルパを殺し、インカの政治体制は急速に崩壊してスペインに乗っ取られた。
ただアステカと違って、インカの抵抗は何年も粘り強く続いた。たぶん兄弟が死んだ時点でも軍隊はまだ動員されてて、将軍も後継者も残ってたからだろう。だからちょっと面白いんだよね。インカはアステカより速く滅んだとも言えるのに、抵抗はずっと長く続いたんだ。
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A big part of the quick collapse of both the Inca and the Aztecs was the collapse of political leadership. While Montezuma was replaced after his death, the next leader does not seem to have enjoy the same support as his predecessor and many of the empire's vassals seized the chance to rise up in rebellion. For the Inca it was arguably much worse, as Atahuallpa was just coming out of a very destabilizing civil war with his brother. While he basically won the war by the time Pizarro showed up but Pizarro tried to play one brother against the other looking for who would be the better puppet. Didn't matter cause the end result was the Atahuallpa had his brother and his immediate family killed, Pizarro had Atahuallpa killed, and the Inca political system rapidly collapsed and was seized by the Spanish. However, unlike the Aztecs, Inca resisitance was persistent and dedicated for several years probably because the armies were still raised when the brothers died and the general were still alive with a few living heirs to continue the fight.
So it's kind of interesting. The Inca arguably fell more rapidly than the Aztecs, but they resisted Spanish control for much longer.
✍️ 管理人: いきなり世界史の教科書並みの良コメきて草。要するに「トップが消えたら一気にガタつく中央集権あるある」なんよな。日本でも本能寺で信長が突然消えた瞬間、明智も豊臣も徳川も一斉に動いたわけで、デカい組織ほど頂点の不在に弱いのは万国共通だわ。ちなみにインカの抵抗は1572年のビルカバンバ陥落まで約40年続いてて、最後の皇帝トゥパク・アマルが処刑されるまで粘ったらしい。征服=即終了じゃないってのは個人的にめっちゃ意外だった。
最後に一応選ばせてはくれたんだよな。異教徒のまま火あぶりにされるか、改宗してその代わり絞め殺されるか。救いなさすぎて草も生えない。
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They actually gave him a choice at the end. Be burned at the stake as a pagan or convert and be strangled instead. Absolutely grim
✍️ 管理人: 「選択肢を与える親切心」が完全に逆方向に作動してて笑えないやつ。これ当時のスペインの感覚だと「火あぶりにされると最後の審判で復活できる肉体が残らない=魂が救われない」って本気で信じられてて、改宗して絞首にしてやるのはマジで“慈悲”のつもりだったらしいんよ。日本だと改宗しても普通に処刑された隠れキリシタンの話があるけど、向こうは逆に改宗が処刑方法のグレードアップ条件になってたわけで、宗教観の差がエグい。ぐう畜なのか親切なのか分からんくなるわ。
この件で面白いのは、多くの人の予想に反してスペイン王室が実はこの処刑をよく思ってなかったってこと。カール5世(神聖ローマ皇帝を兼ねたスペイン王)はピサロにこう書き送ってる――「アタワルパの死について、我々は不快に思っている。彼は君主であり、とりわけそれが正義の名のもとに行われたからである」。
なんだかんだカール5世の目には、アタワルパは異教を信じる異国の王ではあったけど、それでも“王”だった。一方のピサロは文字も読めない百姓あがり。要するに、豚飼いの息子ごときに王様を処刑させるなんてさすがにナシ、ってわけ。
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One interesting thing about this was that, contrary to what you might expect, the Spanish crown actually disapproved of the execution, with King-Emperor Charles V writing to Pizarro, “we have been displeased by the death of Atahualpa, since he was a monarch and particularly as it was done in the name of justice.”
After all, Atahualpa may have been a foreign idolator, in Charles’ eyes, but he was a king, and Pizarro was an illiterate peasant, and it wouldn’t do to let the son of a pig farmer execute a king.
✍️ 管理人: これぐう正論というか、当時の貴族社会のリアルが詰まってて有能なコメだわ。要は「身分の低いやつが王を勝手に裁くな」っていう階級意識の話で、原住民の人権がどうとかじゃないのが闇深い。ピサロはガチで豚飼いの私生児出身の叩き上げで、文字が読めなかったってのは有名な話。日本でいうと秀吉が足軽から天下取ったみたいなシンデレラ感あるけど、ピサロは最終的に仲間割れで暗殺されてるからオチも近いんよな。出世した低身分の征服者の末路、だいたい悲惨説。
アタワルパは、インカ帝国初の内戦に勝ったばかりだった。この内戦は先代皇帝とその後継者が天然痘で死んだことが発端で、アタワルパと弟ワシュカルはどちらも先代皇帝ワイナ・カパックの息子で、そろって皇位を名乗ってた。
帝国内の氏族や民族集団もそれぞれ別の側についた。ざっくりアタワルパが北半分、ワシュカルが正式な後継者として南で権力を握ってた。ピサロが来た時には内戦は終わりかけだったが、アタワルパは捕われてる間もライバルへの報復を続け、弟と一族を処刑させ、政敵のミイラを焼かせ、宮殿を略奪した。
しかもこの結末に満足してたやつはほぼ誰もいない。インカ側は皇帝が殺されてブチ切れ、人質に取られてたから手を出せずにいただけ。カルロス5世も対等な君主が一兵卒みたいな連中に処刑されたことに激怒。征服者の大半も富の取り分をスペインに送るのが不満なうえ、反撃にさらされやすくなった。で、その後ほぼ即座に土地の支配権をめぐって仲間同士で刺し合いを始めた。
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IIRC he was not executed right after the room was filled with gold. Pizzaro sent his brother back to Spain with a whole ship full of gold to show the king that their endeavors were not fruitless. They were there for quite some time and Pizarro had established present day Lima before he was killed. Although, Atahualpa was still in captivity this whole time, he was not killed when the room was filled with gold and Pizzaro’s brother was quite upset when he found out what the Spanish had done.
✍️ 管理人: 誰も得してないオールルーズ展開で、もはや事故物件みたいな歴史で草。天然痘がきっかけってのが重要で、実はスペイン人が来る前に病原菌だけ先行して大陸を駆け抜けてて、皇帝が病死→内戦→そこに征服者が到着っていう最悪のタイミングだったんよ。日本も戦国時代に当主の急死で後継者争い(御館の乱とかお家騒動)からの内紛って山ほどあるけど、そこに未知の伝染病が乗っかると詰みレベルが段違い。捕虜のくせに報復政治を続けるアタワルパのメンタルもなかなかの強キャラだわ。
確か金で部屋を埋めた直後に処刑されたわけじゃなかったはず。ピサロは遠征が無駄じゃなかったって国王に示すために、金を船いっぱい積んで弟をスペインへ送り返した。彼らはかなり長く現地にいて、ピサロは殺される前に現在のリマも築いてた。
ただその間ずっとアタワルパは捕虜のままで、金で部屋が埋まった時点ではまだ殺されてなかったし、ピサロの弟もスペイン人がやらかしたことを知ってかなりブチ切れてた。
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IIRC he was not executed right after the room was filled with gold. Pizzaro sent his brother back to Spain with a whole ship full of gold to show the king that their endeavors were not fruitless. They were there for quite some time and Pizarro had established present day Lima before he was killed. Although, Atahualpa was still in captivity this whole time, he was not killed when the room was filled with gold and Pizzaro’s brother was quite upset when he found out what the Spanish had done.
✍️ 管理人: 「黄金満タン→即処刑」じゃなくてタイムラグあったのね、訂正コメ有能。ちなみにこの身代金、金で部屋一杯+銀で二部屋分とも言われてて、現在の価値に換算すると諸説あるけど数百億円規模だったって試算もあるんよ。日本円で考えると、戦国大名が城ごと売っぱらってもまだ足りないレベル。それだけ払わせておいて結局殺すんだから、商売の信用ゼロすぎて取引相手として最悪だわ。リマがこの時期に作られたって豆知識も地味に勉強になる。
あと、アタワルパは歴代インカ皇帝と同じく死後はミイラにされて、あの世でもなお政治的権力を持ち続けるはずだった。インカ皇帝は太陽神インティの子孫を名乗ってて、つまり「不死の半神」って設定だったわけ。こうした“アンデッド化した”サパ・インカたちは財産も所有し、王朝宗教カルトの中心としてガチで生きてる扱いされてた。会議や儀式にも出るし、側近に相談するし、トウモロコシ酒も飲むし、まあそんな感じ。
ところがスペイン人はアタワルパを名無しの墓に埋めた。そりゃインカ帝国の残り全員がブチ切れるわけだ。
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Also, like all Inca emperors, Atawallpa was supposed to be mummified after death so he could continue to have political power posthumously. They claimed to be descendants of Inti the Sun God, and thus were immortal demigods. These undead Sapa Incas owned wealth, were the central figure of a dynastic religious cult that had a ton of power in the empire, and were treated as if they were still alive. They attended meetings and ceremonies, talked to their advisers, drank corn beer, and so on.
The Spaniards buried Atawallpa in an unmarked grave. This outraged the rest of the Inca Empire.
✍️ 管理人: 死んでも会議に出てチチャ(トウモロコシ酒)飲む皇帝、設定が強すぎてファーwww これマジで実在の風習で、ミイラ化した歴代皇帝にはそれぞれ専属の世話係がいて財産も管理し続けたから、生きてる皇帝が新しく土地を稼がなきゃいけない=拡張政策の動機になってたって説もあるんよ。日本も天皇や祖先を神格化する文化はあるけど、ミイラを物理で会議出席させるのはレベチ。だからこそ無名の墓に放り込まれたのが、インカ側からすると魂の抹殺レベルの侮辱だったわけだ。納得。
この話を題材にした映画があって、ロバート・ショウがピサロ役、クリストファー・プラマーがアタワルパ役で出てる――『The Royal Hunt of the Sun』。歴史ものとして見るなら、なかなか観る価値あるよ。
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There is a movie about this starring Robert Shaw as Pizarro and Christopher Plummer as Atahualpa – "The Royal Hunt of the Sun." It's worth watching from a historical point of view.
✍️ 管理人: 最後にしれっと映画紹介で締めるの、まとめスレの良心みたいなコメで好き。1969年の作品で、もとはピーター・シェーファー(『アマデウス』書いた人)の戯曲が原作なんよ。プラマーといえば『サウンド・オブ・ミュージック』のトラップ大佐が有名だけど、まさかインカ皇帝役もやってたとは知らんかった。日本だとこの辺の南米征服史って世界史の授業でサラッと流される程度だから、映像で観ると一気にリアルになりそう。週末に探してみるわ。
💭 管理人の感想
今回は「部屋いっぱいの黄金を払ったのに処刑されたインカ皇帝アタワルパ」の理不尽すぎる話だったわけだけど、コメ欄の歴史ガチ勢のおかげで単なる残酷話で終わらなかったのが良かった。本質は、天然痘→内戦→征服者到着っていう最悪の三重苦が重なったタイミングの悪さと、トップが消えた瞬間に瓦解する中央集権体制の脆さなんよな。日本も本能寺の変や戦国の家督争いで似た展開はあったけど、そこに未知の伝染病と異文化の征服者が乗っかると詰み度が段違いになる。面白いのは、征服したスペイン側ですら王室も征服者も誰一人この処刑に満足してなかったってこと。豚飼いの息子ピサロが王を裁いた身分破りへの反発って視点は、当時の階級社会のリアルが透けてて勉強になったわ。あと死後ミイラ化して会議に出続ける皇帝の設定、設定が強すぎて完全に持ってかれた。身代金は現在価値で数百億円規模とも言われてるけど、それだけ払わせて結局殺すって取引相手として信用ゼロすぎるよな。みんなが「もし黄金で部屋を満たしたら助かる」って約束されたら、信じて全財産差し出す?それとも最初から信用しない?
📖 この記事のチャンク〜英語フレーズを覚えよう〜
“Absolutely grim”
🔊 読み方: アブソルートリー・グリム
🇯🇵 意味: 「マジで最悪」「救いようがない」という暗く陰惨な状況への反応。
💡 残酷・悲惨・気の滅入る話を聞いたときの感想として使う。例: 火あぶりか絞首刑かの二択の話に「Absolutely grim.」と返すなど、ニュースや暗いエピソードへのリアクションに最適。
🌍 他の言語では?
🇩🇪 ドイツ語: Echt düster (エヒト・デュスター)
→ düsterは「陰鬱な・お先真っ暗な」の意で、暗く救いのない状況への反応にぴったり。
🇫🇷 フランス語: C'est glauque (セ・グローク)
→ glauqueは「薄気味悪い・どんよりした」で、若者が陰惨・不快な話に対してよく使うカジュアルな表現。
🇰🇷 韓国語: 진짜 끔찍하다 (チンチャ・クムチカダ)
→ 끔찍하다は「ぞっとする・むごい」で、残酷な話への自然なリアクションとして日常的に使う。
🇪🇸 スペイン語: Qué macabro (ケ・マカブロ)
→ macabroは「不気味で陰惨な」のニュアンスで、ぞっとする話への感想として使う口語表現。
※翻訳は意訳を含みます。正確な表現は原文リンクからご確認ください。
※引用元: r/todayilearned


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