HIV/AIDSがどこから始まったか知ってた? 科学者の調査で、ウイルスがチンパンジー由来で、100年以上前の中央アフリカ、いまのコンゴ民主共和国の首都キンシャサ周辺からヒトに広がったことが分かってきたんだと。当時のコンゴは、ベルギー王レオポルド2世の私領「コンゴ自由国」から、1908年にベルギーの植民地へ移った時期で、ひどい搾取で悪名高い土地なんよ。Redditのr/todayilearnedにこのネタが立って、スコア7600超えの大盛り上がりになったから紹介するわ。
レオポルド王――今なお災厄をもたらし続ける、とんだ「贈り物」だ(皮肉)。
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King Leopold- the gift that keeps on giving.
✍️ 管理人: いわゆる「贈り物は贈り続ける(the gift that keeps on giving)」の皮肉用法で、Redditでは定番の言い回しなんよ。レオポルド2世はコンゴ自由国を1885年から1908年まで個人の所有地として運営した王様で、ゴムと象牙のノルマを課して、達成できないと手を切り落とす罰まであったとされる。死者は推定1000万人規模ともいわれるけど、数字は諸説ある。ちなみにこのコメ、「ウイルスまで王のせいにするのは筋違いでは?」という空気も一部あって、その件は後ろのコメントで本格的にツッコまれるぞ。
レオポルドって、歴史上でもトップクラスのクソ野郎じゃなかったっけ?
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Isn’t Léopold like one of the biggest assholes in history?
✍️ 管理人: ぐう正論すぎて笑うしかないわ。しかもこの王様、生涯で一度もコンゴに行ってないと言われてて、ブリュッセルから遠隔で搾取してたんだよな。マーク・トウェインが1905年に『レオポルド王の独白』っていう風刺文書まで書いて糾弾してるくらい、当時から世界的に悪名高かった。ベルギーの街にはいまも彼の像があって、2020年のBLM運動のころに落書きされたり撤去されたりしたニュースもあったわ。ワイは日本の世界史でほとんど習った記憶がないから、ネットで知ったクチやで。
あそこでは野生動物の肉を食べる習慣があるから、それ自体は別に驚くことじゃない。驚きなのは、それが発覚するまで60年もかかったこと。当時のコンゴがいかに孤立していたかがよく分かる。
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People eat Bushmeat there so hardly surprising, what is surprising is we didn't know about it until 60 years later. Shows how isolated Congo was during that time.
✍️ 管理人: ここは真面目に勉強になるコメだわ。HIV-1の元になったSIVcpzというチンパンジーのウイルスは、狩猟や解体のときに血が傷口に入ってヒトに感染したと考えられてる。1920年代に始まって、世界が注目したのは1981年にアメリカでエイズ症例が報告されてからだから、確かに約60年のタイムラグなんよな。ちなみに、1959年のキンシャサ(当時レオポルドヴィル)の血液サンプルが、1990年代後半に分析されて最古級のHIV陽性例として見つかってる。今みたいな検査も移動手段もない時代に、ひっそり広がってたと思うとゾッとするわ。
誤解してる人が多いみたいだから補足しとくけど、レオポルド2世は1909年に死去してる。コンゴ自由国は1908年にベルギーへ移管されて、彼個人の「保護領」じゃなくなって「ベルギー領コンゴ」になったんだ。その人物が1920年代にウイルスに感染したなら、それはレオポルド2世の統治下じゃなくてベルギー統治時代の話。「レオポルド2世のベルギー領コンゴ」ってのは存在しない。彼の統治下では「コンゴ自由国」って呼ばれてた。これは彼の私的統治やその後の植民地統治が凄惨だったって事実を軽く見せたいわけじゃなくて、用語や年代は正確に区別したほうがいいってだけ。
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Adding this because many don’t seem to realise, but King Leopold died in 1909. The Congo Free State had ceased to be his personal ‘protectorate’ in 1908 when it was transferred to Belgium, becoming the ‘Belgian Congo’. If the person got the virus in the 1920s it was not under King Leopold but during Belgian rule. There’s no such thing as King Leopold’s ‘Belgian Congo’. Under Leopold it was called the Congo Free State. None of this is to undermine the horrific and violent nature of personal and colonial rule, but it’s useful to be specific on terminology and dates.
✍️ 管理人: 出たな、Redditお得意の「Well, actually」ムーブ。でも今回は元ネタのタイトルが雑だったから、指摘としてはかなり的確なんよ。レオポルド2世は1909年12月に亡くなってて、1920年代の感染ならもう王様の時代じゃない。タイトルの「1909年」は、ウイルスが人間に入った時期の推定幅に出てくる年代で、王様の没年とたまたま重なってるだけらしい。日本でも「鎌倉幕府は1192年(いい国)」が1185年説に変わって、教科書が書き換わったことがあったけど、呼称と年号は細かいところほど大事だと思うわ。
それが現在のHIV-1パンデミックだ。HIV-1より毒性が低く、サルの一種に由来するHIV-2は、1940年代後半から1950年代にかけて西アフリカ全域でパンデミックが発生するおよそ200年前に、サルからヒトへ感染したと考えられている。
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That's the current HIV-1 pandemic.
HIV-2, a less virulent strain than HIV-1 originating in a species of monkey is thought to have jumped from monkies to humans an estimated 200 years prior to a pandemic that broke out across West Africa in the late 1940s-1950s.
✍️ 管理人: HIVにはHIV-1とHIV-2があって、世界的に広がったのは主にHIV-1(その中のM群)だというのがポイントやね。HIV-2はススイロマンガベイというサルが由来で、おもに西アフリカで見られて、感染力も病原性もHIV-1より弱いとされてる。コメ主が書いてる「200年前」という時期は、ワイが調べた範囲だと確定した数字ではなさそうで、推定には幅があるっぽい。そこだけは鵜呑みにしないほうがいいと思う。ちなみにHIV-1は、カメルーン南東部のチンパンジーからキンシャサへ、川の水運で運ばれたという研究がよく紹介されるわ。
確か、デイヴィッド・クォメンがこのテーマについて本を書いていたと思う。素晴らしい作家だよ。エボラについても非常に良い本を書いている。
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David Quammen has a book about the subject, I believe. Excellent author. He also did a really great book on Ebola.
✍️ 管理人: クォメンは『Spillover』(2012年)で、動物からヒトへ病原体が飛び移る話を一冊にまとめたサイエンスライターなんよ。HIV起源の章は『The Chimp and the River』って単行本にもなってるし、エボラの本もあるから、コメ主の言ってることはほぼ合ってる。日本語版も出てるはずだから、気になった人は書店で探してみてな。コロナ禍のあとに読むと、「人獣共通感染症」がグッと身近に感じるのがワイの個人的な感想や。ちなみにReddit民は、こういう「読むなら次はこれ」な本のオススメコメがやたら好きなんよな。
今ごろレオポルドも地獄から俺たちを見上げてるのかな?
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I wonder if Leopold is looking up at us now?
✍️ 管理人: 「見上げてる」って、天国じゃなく地獄は下にあるんだから、レオポルド本人の行き先をさらっと断定してるのが草なんよ。これ、Redditで「あいつは確実に地獄行き」って意味で使われる暗黙の了解ジョークなんだわ。ベルギーは2020年にフィリップ国王が、コンゴ民主共和国の大統領に宛てた手紙で、植民地時代について「深い遺憾」を表明したけど、「謝罪」とまでは言ってないって批判もあったんよね。日本でも歴史認識の話って、言葉ひとつで揉めやすいから、他人事じゃないなって個人的には思うわ。
💭 管理人の感想
今回の話題は、HIV/AIDSのルーツが100年前の中央アフリカ、しかも植民地支配下のキンシャサにあったというものだったわ。ここで大事なのは、レオポルド2世がウイルスを持ち込んだ張本人というより、鉄道や川の水運が整備されて、人の移動と都市化が急激に進んだ環境が、感染拡大のきっかけになったと考えられてる点だと思う。植民地の暴力的な支配と、感染症の流行が、実は地続きだったのかもしれんのよな。日本だと、1980年代の薬害エイズ事件で、血液製剤を通じて血友病患者さんの多くが感染した歴史があって、「感染症と社会の仕組み」は他人事じゃないんよ。国内の新規報告は今は年間1000件前後(HIV+エイズ)に落ち着いてるけど、世界ではこれまでに4000万人超が亡くなっていて、いまも4000万人近くが感染しながら暮らしてる。コメ欄では「1909年にはもう王は死んでる」という正確さを求める指摘が一番盛り上がってたけど、こういう丁寧な訂正が付くのがReddit民のえらいところだわ。クォメンの『Spillover』みたいに、動物とヒトの距離が近づくときのリスクを扱った本も改めて読みたくなったわ。ちなみにワイは、コロナの時にも「このスレ前にもあったな」って既視感を覚えたんだけどな。みんなは、感染症の歴史を学ぶと、現代の暮らしの見え方って変わると思う? 植民地時代の負の遺産について、日本の学校でもっと教えるべきだと思うか、ぜひコメントで聞かせてくれ。
🌍 他の言語では?
🇩🇪 ドイツ語: Das Geschenk, das immer weiterschenkt (ダス ゲシェンク、ダス イマー ヴァイターシェンクト)
→ 英語表現から広まった言い回しで、ドイツ語でも「いつまでも尾を引く厄介事」を皮肉っぽく言うときに使う。
🇫🇷 フランス語: Un cadeau qui n'en finit pas (アン カドー キ ナン フィニ パ)
→ 「延々と続く(迷惑な)贈り物」という皮肉で、面倒事が続く場面に合う。「cadeau empoisonné(毒入りの贈り物)」も近い。
🇰🇷 韓国語: 두고두고 말썽이네 (トゥゴドゥゴ マルッソンイネ)
→ 「いつまでも問題を起こし続ける」というぼやきで、過去の失敗や遺産が今も面倒を生んでいるときに言う。
🇪🇸 スペイン語: Menudo regalito nos dejó (メヌド レガリート ノス デホ)
→ 「とんでもない置き土産を残してくれたものだ」という皮肉で、「regalito」と縮小形にすることで嫌味が強まる。
※翻訳は意訳を含みます。正確な表現は原文リンクからご確認ください。
※引用元: r/todayilearned
📖 この記事のチャンク〜英語フレーズを覚えよう〜
“the gift that keeps on giving”
🔊 読み方: ザ ギフト ザット キープス オン ギヴィング
🇯🇵 意味: 何度も繰り返し恩恵をもたらし続けるもの。皮肉として、いつまでも災難や面倒をもたらし続けるものにも使う。
💡 もともとは「長く役立つ贈り物」という褒め言葉(広告でも使われる)。ただし日常会話では、過去の出来事が今も悪影響を残しているときに皮肉として使うことが多い。例: “Those old colonial borders are the gift that keeps on giving.” (あの植民地時代の国境線は、今も問題を生み続けているよね)。例: “My old car is the gift that keeps on giving: another repair bill this month!” (あのボロ車は本当に厄介事が絶えない。今月もまた修理代だよ)。皮肉の場合は、言い方で「良い意味ではない」と伝わる。


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